日本金属学会分科会研究会 “金属系シナジー化合物の遍歴電子制御による高機能化” 第1回研究会 “遍歴電子制御による高機能シナジー化合物の創製に向けて”

近年,3d遷移金属元素を主成分とした多元系金属間化合物において,種々の特異かつ 魅力的な物性が発見され,様々な分野で関心を集めている。Ni2MnGa系強磁性形状記 憶合金における巨大磁場誘起歪み,Fe2VAl合金の熱電効果と磁性,La(Fe,Si)13系に おける巨大磁気熱量効果等がその例で,これらは磁気アクチュエータ材料,磁気冷凍 材料,熱電材料等への実用化が期待されている。さらに,Co2MnX系ホイスラー化合物 は室温でハーフメタルとなることが予測されている他,Co2(Fe,Cr)Alで16%の TMRが観測されるなど,スピントロニクス分野への展開が期待されている。これらの 化合物は単純な電子構造の遷移金属元素が3成分以上となることによってはじめてそ の特徴的な機能を発揮するもので,その機能はいわば遍歴電子の電子構造のシナジー 効果に直結するものであると言える。本研究会では多元系金属間化合物の高機能化, 新材料創製を目指し,実験・理論の両面から物性と電子構造の関連を明らかにするた め,電子構造・相安定性・物性に関する様々な分野の研究に携わる研究者が議論をす ることを目的とする。 日 時:平成18年3月31日(金)13:00〜4月1日(土)12:00 場 所:瑞宝園大会議室     〒651-1401兵庫県神戸市北区有馬町1751     tel:078-903-3800, FAX:078-903-3399 参加御希望の方は3月10日までに下記世話人までe-mailにてご連絡下さい。 連絡先:土谷浩一      豊橋技術科学大学生産システム工学系      e-mail:tsuchiya@pse.tut.ac.jp     441-8580 愛知県豊橋市天伯町雲雀ヶ丘1-1 tel: 0532-44-6704 FAX: 0532-44-6690

プ ロ グ ラ ム

3月31日(金) 13:00〜13:05 はじめに         西野洋一(名古屋工業大学・大学院工学研究科・教授) 13:05〜13:25 “シナジー化合物の相安定性とその制御”         貝沼亮介(東北大学・大学院工学研究科・助教授) 13:25〜13:45 “電子構造に基づくシナジー化合物の物質設計”         石田尚治(鹿児島大学・理学部・教授) 13:45〜14:05 “低エネルギー電子構造に基づくシナジー化合物の機能開発”         高木英典(東京大学・大学院新領域創成科学研究科・教授) 14:05〜14:25 “バルク敏感X線光電子分光によるシナジー機能の発現機構検証”         今田 真(大阪大学・大学院基礎工学研究科・助教授) 14:25〜14:45 “シナジー化合物強磁性体の表面・界面スピン分解電子状態”         木村昭夫(広島大学・大学院理学研究科・助教授) 14:45〜15:00 休 憩 15:00〜15:20 “遍歴電子系シナジー化合物の磁場誘起相転移に伴う機能性発現機構解明”         小山佳一(東北大学・金属材料研究所・助教授) 15:20〜15:40 “巨大磁場誘起ひずみを示す遷移金属系シナジー化合物の開発”         土谷浩一(豊橋技術科学大学・工学部・助教授) 15:40〜16:00 “擬ギャップ系シナジー化合物の熱電変換材料への応用”         西野洋一(名古屋工業大学・大学院工学研究科・教授) 16:00〜16:20 “シナジー化合物の磁気冷凍材料への応用”         藤田麻哉(東北大学・大学院工学研究科・助教授) 16:20〜16:40 “シナジー化合物のスピン制御材料への応用”         浅野秀文(名古屋大学・大学院工学研究科・助教授) 18:00〜19:00 夕 食 19:00〜21:00 総合討論
4月1日(土) 9:00〜10:00 特別講演         “遍歴電子磁性化合物の電子構造:光電子分光とXMCD”         藤森 淳先生(東京大学・大学院新領域創成科学研究科・教授) 10:00〜10:15 休 憩 10:15〜12:00 総合討論 12:00     解 散
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