研究テーマ:「金属材料の巨大ひずみ加工によるナノ結晶粒化」
結晶粒微細化は材料強度・靱性の向上の手段として古くから用いられてきた。鉄鋼材料で
は、フェライトの結晶粒を5?m程度まで微細化した材料が実用化されている。本研究室で
は、ショットピーニング(図2(a)), ドリル加工(図2(b)), ボールミリング等の巨大ひずみ加
工による鉄鋼材料のナノ結晶粒化の研究を行っている。ナノ結晶粒材料の作製が可能に
なったことにより、その優れた物理的・化学的特性が明らかと成りつつある。巨大ひずみ加
工によるナノ結晶粒化は、種々の金属材料(Al, Ti, Mg等)に適用可能であり、高リサイクル
性, 省資源化, 省エネルギー化, 省プロセス化が期待できる。しかしながら、ナノ結晶形成の
ための加工条件は未だ明らかになっておらず、学界・産業界ともに、その解明が重要なト
ピックとなっている。
図2 鉄鋼材料表面に形成したナノ結晶の焼鈍(600℃, 1h)後の組織.
(a)Fe-0.80C鋼, ショットピーニング, (b)S55C鋼, ドリル加工.
←研究テーマのページに戻る
←材料機能制御研究室メインページに戻る