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機会工学課程 松尾泰貴

実務訓練機関  ルーア大学

 

海外で実務訓練を行った理由

海外の大学において研究をおこなうことで,多様な人種・文化・専攻分野に触れ合うことができるためです.また,英語を通したコミュニケーションを行うことで,自身の英語力を向上させることもできると考えたためです.さらに,自身の研究分野だけでなく,幅広い研究について触れ合うことで自身の知見を広め,多角的視野を身に着けたいと思い海外での実務訓練を希望しました.

 

実務訓練先機関の紹介・実習

ルーア大学は総合大学であり,さらにドイツ国内における日本人留学生が多いことで有名です.また,本学と大学協定を結んでいることもあり,受入は比較的スムーズに行われました.

今回,私が派遣されたルーア大学材料研究室は,主に高温材料について研究しています.その中で,高温域における炭化物の挙動を調べているDr. Wangの下で「低合金鋼における炭化物の挙動」について研究しました.具体的な内容としては,基本的な金属の組織観察(OM,SEM,EBSD)などを行いました.

 

現地での生活

 金銭面に関しては,滞在先が学寮であり近くにスーパーがあったため生活費は比較的安価にすみました.また,返済不要の奨学金をいただくことができ,自身で負担する経費はありませんでした.また,学寮に関しては,大学から500mほどの距離にあり,2か月の短期宿泊では光熱費・Wi-Fi合わせて月5万円程度でした.6か月の場合は,部屋のグレードを選ぶことができ月々半額ほどで宿泊も可能のようです.買い物に関しては,学寮周りに飲食店・スーパー・携帯ショップ・美容院・本屋など小規模ながら存在し,生活自体は不自由しませんでした.

 休日は,近くの飲食店で飲食や,町の中心部(電車で20分,往復約400円)で買い物等を行いました.また,比較的近くにケルンなど観光地があり,アクセスも容易です.しかし,治安が全く違う点,物価が倍ほど違う点には注意した方がいいです.

 

海外実務訓練を考えている学生へ

 海外実務訓練において,渡航地域の下調べと単語でもいいので英語で意思を伝えることが重要だと思います.基本的に人に尋ねてもまともに取り合ってもらえないことが多いです.特に,観光地や主要交通機関の結合点では,親切に道案内する人は疑うべきです.そのため,最低限目的地へ行くルートだけでも把握することが重要だと思います.また,場所ごとに犯罪の種類や手口に傾向があるので,それを調べ対策することが有効です.(例.EUに多い多国間移動電車では,国境付近の駅・車内でスリが多いです.被害届は被害を受けた国でしか出せないことを利用しています.)

 最後に,渡航地域の文化・気候・習慣を十分把握しておくことが充実した実務訓練を行うためには必要です.特に,ドイツでは就業時間に敏感です.昼食時の1113時,17時以降はほとんどの人が休憩や帰宅をしており,その時間帯に研究内容について聞くのは,かなり親しい真柄でないかぎり相手に不快感を与えます.また,私が行ったルール大学周辺は,ほぼ毎日小雨でレインコートが必須でした.しかし,気温はそこまで寒くなく豊橋の冬と大差ないと感じました.